太陽の光と熱、そして風を活かした暮らし方から見えてくる新しい家のカタチ。

「パッシブデザイン」やソーラーシステム「そよ風」で始まる「和らぎの家」の暮らしは、
冬あたたかく、夏すずしい快適な暮らし。
とは、言うけれど、それって本当なの?っていう疑問にお応えして、
実際に「和らぎの家」で暮らす”住まい手”に聞いてみました。

1 断熱性能

冬の夜、暖房を止めた後、朝方までどれだけ熱を保てるか?

検証結果:和らぎの家の朝の台所は、7.5℃も暖かい。断熱性能を高めると、夜、暖房を止めた後も暖かい熱を朝まで外に逃さず、早朝の台所仕事もラクになります。朝起きた時15℃以上あれば不満でない。70%→和らぎの家は、16℃です。

2 日当たり

冬、どれだけ日射を取り入れるか? 夏、どれだけ日射を遮れるか?

稲口町の家 日当たりシミュレーション

外観 (冬至)

外観 (夏至)

設計時の日射 (冬至)

設計時の日射 (夏至)

和らぎの家では、冬と夏との太陽の日射角度を計算し、冬は窓からできるだけ多くの太陽熱を取り入れ、夏は、窓から直射日光が入らない様に建築的工夫が施されています。蓄熱する工夫や遮る工夫の両方を兼ね備えた上で、「集熱」「断熱」「蓄熱」この3つのバランスをうまく整えられれば、室温変動が小さくなり、快適性が向上し、エネルギーの削減につながります。

3 エネルギー削減率

どれだけエネルギーを削減できたか? “1985家族”は達成できたか? (家庭の消費エネルギーを1/2にできたか?)

シミュレーション

稲口町の家1 一次消費エネルギーの結果

AAA

実測値

シミュレーションと実測値の削減率

シュミレーションでは、122.2%削減する結果でしたが、実際の生活では、144.4%削減しました!!
検証結果:太陽光発電なしで、家庭の消費エネルギーは半分にできたか? 達成!!(50.7%削減) “1985家族”とは、家庭でのエネルギー消費量を賢く減らして、現在の約半分、ちょうど1985年当時のレベルに抑えられた家庭のこと。

4 生涯光熱費

どれだけ得をするか?

実測値

実際のエネルギー消費量と光熱費

検証結果: 例えば、稲口町の家1の場合、840万円+70万円+165万円-120万円=955万円削減 高断熱、高気密住宅にするための建築費用が、一般住宅よりはアップするため、イニシャルコストはかかりますが、ランニングコストで見ると得をします。一般住宅での生涯光熱費840万円(2万円/月*×12ヶ月×35年)を支払う必要がありません。

5 実際の暮らし

省エネ生活は、本当に愉しめるのか?

実際に「和らぎの家」で暮らして見ての感想をいただきました。

Q: 気に入っているところ

奥様 :
無垢の床が足に当たる感触がすごく気持ちよかった。冬なのにひやっとしない。 前の家は冬にスリッパがないと歩けないくらいに床が冷たくて。
ご主人 :
断熱がしっかりしているところ。冬に結露がおこならないし、室内の湿度が保てれている。
奥様 :
南側にお風呂があるとあたたかい!日中お風呂場にたくさん陽があたるから、夜になっても熱が完全に逃げていかないので寒くないし、結露しない。
ご主人 :
あとは床、壁、一つ一つの素材に一体感があるところも気に入ってます。
奥様 :
子どもの友達が遊びに来て、子供部屋を見たら“ここに住みたい!”って言ってくれます。

Q: そよ風+太陽光パネルの中で一番気に入っている箇所は?

奥様 :
どれも全部気に入ってます!
ご主人 :
金銭的な面では、お湯取りが一番助かってます。

Q: 不便に思っているところ、もっとこうなるといいと思う点

奥様 :
リビングに家族全員が集まって暮らすっていう趣旨から外れてしまうけど、2階の部屋も空気を循環させれたらあったかいだろうなって思ったことはあります。

Q: お湯取りができた期間?

奥様 :
陽が照る日で最高気温が20度を超えてくると、お風呂に使えるくらい温かいお湯が出るようになります。陽が照るか、照らないかで全く違うんです。今(5月下旬)だと、1日照って次の日曇っていても2日分お湯が使える。 夏は1日照ったら3日分は貯めれます。4月~10月いっぱいはしっかりお湯になってくれて、11月以降は気温も下がるのでだんだん取れなくなってくる。冬は暖房運転をメインで使うから、お湯はできないですね。日照時間が長くなって、また3月くらいからお湯が取れるようになる。

Q: 太陽光パネルの売電について

ご主人 :
とても助かっています。光熱費の支払は前の暮らしより年間30万円少なかったです。

Q: 省エネのために実際の生活の中で取組んでいることはありますか?

奥様 :
むやみやたらにエアコンを付けない。 付ける時は1部屋だけにして、そこにみん なが集まるようにしている。 外出するときは車を使わず、なるべく自転車を使う ようにしています。

夏の暮らしについて

真夏の昼間
晴れ 外気温:35度 湿度が高く蒸し暑い場合

冷房機器の使用について

奥様 :
とても暑い時はエアコン。快適エコ自動運転。設定温度を高めにしているので、 かなりエコ運転になります。

外から帰ってきた時

奥様 :
帰省などで数日家を空けていて帰ってきたとき、夏特有のもわ~んとした暑さはなく、 カラッっとしています。熱がこもっている感じがしない。 これまでだと外から帰ってきたら、“とにかく窓を開けて!”と言っていたのがなくなった。 2階も暑いけど、家全体に熱がこもっていてどうにもならない、という感覚はなかった。
ご主人 :
そよ風を夏モードにしてあるから、廃熱してくれて快適です。 家の中も常に空気を循環しているので、熱がこもらない

夏の夜
熱帯夜(夕方から翌朝までの最低気温が25度以上になる夜のこと。)

冷房機器の使用について

ご主人 :
LDKは食事するとき、人がいる時にエアコンをつけています。空気を冷やしておいて、 あとは扇風機を回しています。
奥様 :
寝る時にエアコンを掛けて、タイマーが切れたら窓を開けて扇風機を回します。
ご主人 :
全くエアコンを使わない暮らしは難しいですね。

冬の暮らしについて

冬の昼間
晴れ 最高気温7度

暖房機器の使用について

奥様 :
LDKは朝の冷える時は暖房をつけて、太陽が出て屋根があったまってきたらそよ風の温風に切り替えます。  陽が落ちたら屋根の温度が下がるので、夜の夕飯時も暖房を付けます。  冬場の外が寒い時だけ子供とお友達を中で遊ばせるんですけど、子供の部屋が北側で一番寒いけど、 暖房なくても子供たちは平気で遊んでます。
外から帰ってきた時
奥様 :
陽が照っていてそよ風を可動させているので、あったかい。 基本的に寒い時期も暑い時期も断熱が利いてるのは実感できます。

冬の昼間
雨 最高気温7度

暖房機器の使用について

奥様 :
陽が当たらないと屋根のが暖まらないので、日中もエアコンを付けています。
ご主人 :
家の中は何も付いてないと凍えるほど寒くないです。

冬の夜
一番寒い時の夜 -2.4度

暖房機器の使用について

奥様 :
食事時はエアコン、寝室は寝る前に少しエアコンを付ける時はありますが、 寝る時には切ってます。布団の枚数も減りました! 冬だと洋服を何枚も重ねて着こむんですけど、前の家のときより1枚洋服が減りました
 

Q: 以前住んでいたところ(香川県) はどんな環境でしたか。
春夏秋冬それぞれ春日井市と比べて快適か不快だったか。

奥様 :
住んでいた場所は田舎の方で自然がたくさんあって快適でした。 台風が来ない、雪もめったに降らない。気候もいいし、空気も良かった。夜は静かで暗い。 回りに田んぼがあるので、夏は春日井より涼しかった。 照り返しみたいな、熱が逃げていかない!という暑さはなかったですね。 冬も春日井よりあったかく、霜柱が立つほど冷えることはなかった。 以前住んでいた所で、この春日井の家があったら最高だよね!と子どもたちが言ってました。 日照時間も向こうのほうが長いんです。

Q: 住む前に想像した住み心地、快適性と、実際に1 年間生活されて
  想像通りだったか / 想像以上だった / 想像以下だったか

ご主人 :
全ては太陽次第なんだな、ということを感じました。 夏は陽が照れば暑い。そこからお湯が作れる。 冬は陽が照らないと寒い。太陽のありがたさを感じた1年でした。
奥様 :
想像通りと言うより、納得させられることが多かった。 屋根の温度が上がっていくのを見たり、窓を開けて空を見上げることも多かったです。
ご主人 :
太陽の恩恵を受けているという実感が強かったですね。
奥様 :
雪が屋根の上に積もったら、早く溶けろー!って思ったり(笑)

Q: 新築を考えている方にそよ風を搭載したゼロエネ住宅をおすすめしますか?

ご主人 :
オススメしたいですね。それは自分たちが感じた、太陽のありがたみや、断熱性能が しっかりしているところ。 冬は冷えないし、底冷えという感覚がない。南側のお風呂もあったかいし。 暖房を使ってあたためるより、太陽の自然の温かさを利用する方が好き。
奥様 :
あとはこのシステムのおもしろさや、楽しさもオススメしたいポイントです。